医学部化学対策④ 有機化学

有機化学の勉強法

「構造決定」だけで済まない大学は注意

有機化学は,炭素を骨格とする一連の化合物についての性質を扱う分野です。

まずはじめは無機化学と同様に暗記から入るのですが,一度覚えたら,覚えた性質を使ってパズルを解く,「構造決定」と呼ばれるタイプの問題を解くことになります。

構造決定だけで基本的に済む大学は良いのですが,構造決定はほぼ全員ができるようになってしまっていることもあり,近年難関校では,後述の高分子や,構造決定ではない,ひねったタイプの出題が相次いでいますので注意が必要です。

高分子を穴にするな!

「高分子」と呼ばれる分野(糖・アミノ酸/タンパク質・合成高分子)は,暗記も計算もヘビーになることがあり,半分大学範囲の応用問題も出題しやすいことから近年好んで出題されます。

受験生も教科書一番後に載っている高分子は手薄になることが多く,暗記も不十分・応用問題の経験も薄いまま突入していくため,差が大きくついてしまう分野です。

高分子も十分に演習することが近年極めて重要になってきているといえるでしょう。

有機化学の「基礎」

目標

物質名・基本的な反応を暗記します。

有機では物質名の暗記が数多くありますが,1周目からサボらないようにしてください。その後の問題が全く解けなくなってしまいます。

参考書

①学校の教科書,市販の教科書的な参考書

有機の場合,理論化学があまり噛んでこないので,正直学校の教科書だけで事足りるのではとも思いますが,分かりにくかったら市販の本を使いましょう。

有機はまず丸暗記しないといけないことも多いので,すぐアウトプットに移ります。

②反復用入門問題集,1問1答問題集

理論化学で用いたのと同じ本を用れば大丈夫です。物質名や高分子の性質等々はまずは暗記するしかないので,1問1答も積極的に活用してください。

  • 「セミナー」のような,学校で配られる問題集の基本パート
  • 「化学の新基本演習(三省堂)」
  • 「化学入門問題精講(旺文社)」「化学基礎問題精講(旺文社)」

有機化学の「典型」

目標

典型的なレベルの「構造決定」が解けるようになると共に,高分子の典型問題・計算が解けるようになることを目指します。

参考書

理論化学で用いたのと同じ本を用れば大丈夫です。

  • 「化学の新標準演習(三省堂)」
  • 「化学標準問題精講(旺文社)」
  • 「化学重要問題集(数研出版)」

構造決定の手法マスターには訓練を要しますので,足りないな,と思ったら

  • 「有機化学演習 (駿台受験シリーズ)」

で問題数を積むとよいでしょう。

注意点

特に構造決定は,うーんわからない,ということを繰り返していると,問題数を積むうちにある時一気にできるようになります。夏休み等の長期休みも利用しながら,一気に完成させることが効果的です。

有機化学の「発展」

目標

通常の学習ではマスターが難しい,「立体化学」や,「半分大学レベルの高分子問題」を練習します。

参考書

以下参考書を解けばokです。

  • 「化学の新演習(三省堂)」
  • 「有機化学演習 (駿台受験シリーズ)」
  • 各受験校の過去問
注意点

構造決定があまりにも全員できるようになってしまったので,参考書には載っていない,半分ルール違反・大学範囲の出題が近年相次いでいます。

ルール違反(≒難しい)が故に正直大きく差がつくところではないので,深追いは不要ですが,自分の受験校以外でも似た難易度の医学部化学の有機大問だけかじる,というのも有効かもしれません。

おわりに

有機化学は,少し前までは「構造決定さえ出来れば得点源」のボーナスパートだったのが,近年はふつうに点数を落とすパートに難化しています。

過度に有機に頼るのはやめて,理論にもしっかりと向き合わないと全体の点数が吹き飛んでいってしまいますので注意してください!

つぎは「東大化学」連載です

医学部化学の連載はいったん終わりです。各単元ごとの攻略法は,追って連載にします。

受験雑談記事もはさみつつ,つぎは東大化学の攻略法についての連載を執筆予定です。

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